2019年最初の論文の中で、ラファエル・ミシューラム(Raphael Mechoulam)博士をはじめとするイスラエルの研究者らは、“医療大麻による自閉症治療の実体験“について述べています。
『Nature』誌に発表されたこの論文は、高CBD の大麻草(CBD含有量 30%、THC 1〜2%)を
使用した患者の 1/3 近くに大幅な症状の改善が、半数強に中程度の改善が認められたとしています。
改善された点は、攻撃性と興奮が低減したこと、発作の回数が減ったこと、睡眠の質、食欲、集中力が向上したことなどです。
10〜20% の患者は、医療大麻による治療の開始後6か月以内に、さまざまな処方薬(主に抗精神病薬と抗てんかん薬)を摂るのをやめています。
1/4 の人には鎮静作用や情動不安などの副作用が起きましたが、重篤なケースはありませんでした。
また、1/5 の人は効果がなかったため治療を中止しています。
CBD がなぜ、どのようにして自閉症の改善に役立つのかについてはまだまだわからないことが多いものの、自閉症患者が CBD を使用するのは安全でありますが、さらなる研究が必要であることは明らかです。